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理科教科書5年「7 天気の変化(2)」に関する補足説明について

 「7 天気の変化(2)」の導入写真(教科書P.76~77「台風の雲」の写真)における,台風の雲の渦の向きに関しまして,補足説明させていただきます。

 単元の本文で使用されている台風の写真(P.78~85)は,日本において観測される左巻き(反時計まわり)の台風を写したものを使用しておりますが,前述の導入写真(P.76~77)に限り,日本で見られる台風とは逆向きである右巻き(時計まわり)の台風が取り上げられています。
 台風は,地球の自転の影響により,北半球では左巻き,南半球では右巻きとなります。
 導入写真は,台風への興味・関心を高めるための情景写真として,台風の大きさと,台風の目や雲の様子が印象的にはっきりとわかるという理由から採用いたしました。
 しかしながら,児童が普段気象情報やニュース等で目にする台風とは渦の向きが違うことや,P.85の「しりょう 台風のしくみ」で日本における台風の風の向きに関する記載があることから,導入写真は台風の渦の向きが逆ではないかと疑問をもつかもしれません。
 北半球と南半球で台風の渦の向きが異なるということは,学習指導要領に示されていない発展的な内容です。そのため,積極的に取り上げる必要はありませんが,台風の渦の向きに関する疑問が児童から出た際には,北半球と南半球で台風(※)の渦の向きが異なることをお伝えいただき,学習を深めるきっかけとしていただければ幸いです。また,衛星から撮影された左巻きの台風の画像をダウンロードできるウェブサイトへのリンクを下記に掲載いたしました。教科書の導入写真と対比させることで,台風の渦の向きの違いを示すことができますので,必要に応じてご活用ください。

 今後とも,信州教育出版社の理科教科書『楽しい理科』に対しまして,ご理解ご支援を賜りますようお願い申し上げます。


 (※)正確には,「台風(タイフーン)」「ハリケーン」「サイクロン」など,発生場所や最大風速の基準の違いにより,その呼び名が異なります。ただし,いずれも強い風を伴う熱帯低気圧という点で共通しています。


衛星から撮影された左巻きの台風の画像(JAXAウェブサイトへのリンク)

太平洋上の台風(STS106ミッションから)

ISSから撮影された台風オラフ(Olaf)

ISSから撮影された台風18号「チャバ」の目

キューポラ(観測窓)から撮影された台風10号「ライオンロック」の目(撮影日:2016年8月28日)

ISSから撮影された台風の様子

キューポラ(観測窓)から撮影された台風10号「ライオンロック」の目(撮影日:2016年8月29日)

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